Food in Ireland ② 〜お菓子の魔力〜

留学する前、「イギリスの食事はまずい」ということを知識として持っていました。
イギリス料理はジョークに使われるほど、国際的に評判が良くないのです。
なので、そんな食事を食べながらやっていけるのだろうか、という不安がありました。
しかし、実際に暮らしてみるとこれが意外や意外。
おいしいのです!
確かに日本料理のような極め細やかさや微妙な味覚の奥ゆかしさのようなものはありませんが、日本では味わうことのできない種類の味がとても新鮮でした。
例えば、日本で肉と言えば、牛、豚そして鶏がメインですが、北アイルランドではそれにプラスしてラム(羊)やターキー(七面鳥)も普通に売られていました。
冷凍食品でラムのスペアリブがあるのですが、これがおいしくてハマってしまいました。
向こうの冷凍食品は非常に充実しています。
グリルした七面鳥やミートローフ、ピザもいろんな種類が売られています。
また、自然解凍して食べるケーキもおいしいのがたくさんありました。
向こうでは冷凍食品をレンジで調理するのではなく、オーブンを使います。
大学の寮にオーブンが標準装備されているほど一般的なものになっています。
オーブンを使って冷凍ピザを焼くと家でも香ばしいピザを楽しむことができます。
また、なんといってもお菓子がおいしいです。
ドーナツもクッキーも日本で食べるものとはまるで違います。
油と砂糖がたっぷり入っていて体に悪いのはわかっているのですが、とてもおいしいのです。
スーパーで売られている5個入りの安いドーナツが感動するぐらいおいしいのです。
クッキーもチョコチップが入ったものや、ジャムがはさまったものなどいろんなタイプがありましたが、一つ食べだすと止まらないぐらいよかったです。
買い物に行ってはお菓子を買い込み、夕飯を食べてからはお菓子をボリボリ食べるという生活をしていました。
一度向こうのお菓子に慣れてしまうと、日本のお菓子では物足りなくなってしまいます。
恐ろしいものです。


現地で手に入るお米はジャポニカ米ではなく、細長くてパサパサしたインディカ米です。
日本のお米は粘り気があってもちもちしていますが、インディカ米はパラパラと一粒一粒がバラける感じです。
その触感もとても新鮮で私の旺盛な食欲をさらに刺激しました。
また乳製品も充実していました。
チーズも本格的なものが何種類も手に入り、毎朝チーズを食べる習慣がつきました。
周りが牧場だらけなので、普通に売られている牛乳がまるで搾りたてのものを飲むようにおいしいのです。
もうとにかく食事がおいしくて食欲がとどまることを知りませんでした。
異常なペースで食べ続けた私は、とうとう胃腸を壊してしまいました。
海外で体調を崩すと本当に参ります。
友達に食べ過ぎだと言われ、一日水だけで過ごしてその後も食事の量を控えていたら治りました。
バカ食いは体に毒だと思い知った体験でした。