烏龍茶はいかに脂肪の吸収を抑えるか

烏龍茶といえば、脂肪を分解してくれる作用があるということを知っている方も多いかと思います。
中国人が油っこい食事をしているのに太っている人が少ないのは烏龍茶のおかげだとも言われています。
では、なぜ烏龍茶が油っこい食事に良いのでしょうか。
今回はそれをまとめていこうと思います。


烏龍茶は緑茶や紅茶とどう違うか

これは製法の違いによります。
まず、緑茶は摘み取った茶葉をすぐに加熱して仕上げます。
よって茶葉本来の鮮やかな緑色が残ります。

それに対して紅茶は、摘み取った後、一定温度に保ち、茶葉中の酸化酵素を働かせ、茶葉を発酵させます。
これによって茶葉が褐色になるのです。

そして烏龍茶はどうかというと、この中間、つまり茶葉をある程度発酵させた後に、加熱し、反応を途中で止めます。
このため烏龍茶は半発酵茶と呼ばれています。

この違いにより、同じお茶でもそれぞれ違った特徴を持っており、その成分も異なっています。


烏龍茶に含まれる特有のポリフェノール

烏龍茶の中にはウーロン茶重合ポリフェノールと呼ばれる独特のポリフェノールが含まれています。
この成分の働きにより、脂肪の吸収が抑えられるのです。

脂肪の吸収は、膵臓から分泌されるリパーゼという消化酵素によって行われます。
食べ物から摂取した脂肪が胃を経て小腸へ行き、そこでリパーゼが働き、脂肪が分解され、吸収されていきます。

しかし、ウーロン茶重合ポリフェノールはこのリパーゼの働きを邪魔します。
リパーゼの働きを受けなかった脂肪は吸収されることなく腸を通過し、排泄されていきます。
これによって体の中に脂肪が入り込むことが減少するのです。


サントリー黒烏龍茶

サントリーから特定保健用食品(いわゆるトクホ)の商品として黒烏龍茶が発売され、ヒットを飛ばしています。
あのウーロン茶は独自の改良により、ウーロン茶重合ポリフェノールの含有量が普通の烏龍茶よりも多くなっています。
よって脂肪の吸収を抑える効果も普通の烏龍茶より強くなっているものと思われます。
ちょっと値は張りますが、それだけ効果も期待できると思いますね。


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やはり、烏龍茶は油っこい食事に効くようです。
砂糖がたっぷり入ったジュースを買うよりかは烏龍茶を選ぶ方が懸命かもしれませんね。

ちなみに、中国や香港の人は本当にたくさんお茶を飲みます。
僕がイギリスに留学した時は、中国や香港からの留学生はみんな専用のタンブラーみたいなものを持っていました。
お茶のパックを入れて一日中それを持ち歩いて飲んでいました。
完全に文化というか習慣になっているんだなーと感心したものです。